さて、先々週の日よう日はイースター、復活祭でした。
歳時記のコーナーでは、ドイツの季節とお祭りと風物を紹介する予定ですが、なぜかこのところ押せ押せになっていて、報告が遅れてしまいもうしわけありません。
がんばって、受難週間にさかのぼってぼちぼちと書いていこうと思いますので、気長におつきあいください。三週間遅れでとどいた週刊誌をごらんになるようなつもりで。
ちょっとだけその前に聖書のことを書いておきます。
新約聖書はキリスト教の聖典でありますが、それはいくつかの書物の集大成という形をなしています。著者は「神様」ということになっているので、神様の言葉を聞いて書いた人たちは、「書記者」であるとされます。特に、「福音書」という最初の4つの書物は、マタイ(マティアス、マテオス、マチュー)、マルコ(マーク、マルコス)、ルカ(ルーカス)ヨハネ(ヨハネス、ジョン、ヤン、ホアン)の4人の福音書者がいます。新約聖書の聖典を決定する会議があり、それに漏れた作品もいくつかあるのですが、有名なものにはトマスの福音書などというのもあります。しかし、聖典としては受け入れられなかったので、現在、一般に手にとる新約聖書にはこの4つの福音書と使徒行伝(使徒行録、使徒言行録、使徒の働き、初代教会の働きなど訳語はさまざま)がセットで「歴史的」な部分とされています。
そのあとに使徒から初代教会の信徒に宛てた手紙という形の文書が続きます。こちらは、ほとんどがパウロの書いたものとされていますが、他にペトロ、ヨハネなど12使徒のメンバーも名前をつらねています。そして、黙示録という全く別の文学形体があります。さしあたって、受難週間から復活祭そして昇天祭、聖霊降臨という一連のイベントに関連があるのは、福音書と使徒行伝なので、この部分についてちょっと見てみましょう。
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